犯罪は瞑想で防止できるか? 最新の研究データによる裏付け

2010年までの四年間は、米国にとって特別な時期だったかも知れない。なぜなら、アイオワ州フィエアフィールドには、2000人規模の瞑想者が集まり、超越瞑想の上級プログラム(TMシディプログラム)をグループで継続して行っていたからだ。

過去40年間、大規模な調査を含めた20以上の研究論文(査読され科学雑誌に掲載されたもの)によって、こうした瞑想のグループ実践が、社会に肯定的な影響をもたらすことが確認されてきた。

そして、最近の大規模なグループ実践においても、全米の殺人および都市部の暴力犯罪の発生率が有意な減少するなど、関連性があることが研究によって明らかになった。以下は、マハリシ経営大学が発行したプレスリリースに基づいたeurekalert.orgの記事である。

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大規模なグループが瞑想をすると犯罪率を下げることができるだろうか? それを検証する研究は数十年にわたって繰り返し行われてきたが、直近の研究でも、十分な人数のグループがTMシディプログラム(超越瞑想の上級のプログラム)を行えば、社会的暴力が減少することが示唆された。

グループの規模が十分に拡大した2007~2010年の期間には、統計分析の結果、2002~2006年の基準期間の傾向と比較して、アメリカ全体の殺人発生率および都市部の暴力犯罪発生率はどちらも有意に減少していたことがわかった。

 
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図の説明:上級のTMシディプログラムを実践するグループの参加人数が、否定的傾向の減少をもたらすと予測された閾値(人口のルート1%)を上回った2007~2010年の期間、アメリカ全体の殺人および都市部の暴力犯罪の発生率に有意な変化が生じた。2002~2006年の基準期間と比較して、殺人発生率は21.2%(年率5.3%)減少し、暴力犯罪発生率は18.5%(年率4.6%)減少した。

 
基準期間における平均発生率と比較すると、4年間の介入期間における殺人発生率の総減少率は21.2%(年率5.3%)であった。月ごとのデータを分析した結果、2002~2006年の基準期間ではアメリカの殺人発生率は増加傾向にあったが、2007~2010年の介入期間では減少傾向に転じていたことがわかった(グラフを参照)。研究者の推計では、殺人発生率が増加傾向から減少傾向へと著しく変化したことにより、8,157件の殺人が未然に防がれたことになる。

暴力犯罪発生率の減少は18.5%(年率4.6%)であった。この研究では、全国の人口10万人以上の都市地域から206の地域をサンプルして調査を行った結果、2002~2006年の横ばい傾向から2007~2010年の減少傾向へと顕著な変化があったことがわかった(グラフを参照)。

事前に予測を公表

2006年7月から、アイオワ州フェアフィールドのマハリシ経営大学に集まった上級瞑想者のグループの規模が、この影響をアメリカ全体に及ぼすために必要な人数に達した。

報道機関と他の科学者たちには事前に予測が提出されていた。それは、グループの人数がアメリカ人口の1%の平方根という理論的に予測された閾値に達するか、または超えたときに、暴力犯罪が有意に減少するであろうという予測であった。2007年1月までに、グループ参加者は、当時のアメリカ人口の1%の平方根である、1,725人という必要な人数を上回り、それ以後は2010年まで多少の増減を経ながら、ほぼそのレベルが維持された。

この研究は現在、『SAGE Open』2016年4月号(第6巻第2号)で公表されている。この雑誌は出版規範委員会(COPE)の会員である。

社会科学における新しい仮説

「瞑想が社会の中のストレスを緩和し、調和を生み出す影響を及ぼすという可能性が、社会科学における一つの新しい仮説とされていることは、理解しています」と、研究の主執筆者であるマイケル・ディルベック氏は語った。「しかし、このような研究は、意識の場の効果の存在をますます示唆するようになっています。十分な人数のグループがこのテクニックを実践して、意識がもっている場の質を体験すると、それが拡大されて『場に類似した』効果が社会に現れてくるのです。」

意識の場の効果についての仮説は、物理学において物質場とエネルギー場の多様性の根底により大きな統一が発見されたこととほとんど同じ意味合いで、個人と個人の間は根底では繋がっていることを暗示している。その根底にある場の活性化が大きければ大きいほど、生命の表面レベルに現れる平和と調和の統一的な影響も大きくなるのである。

この仮説は、1960年に、超越瞑想のテクニックを紹介したマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーによって初めて提唱された。この仮説を最初に実証したのは1970年代から1980年代にかけて行われた研究であり、その期間中、人口の1%が超越瞑想を実践している都市では肯定的な傾向が有意に増大したことが観測された。

この効果は、上級のTMシディプログラムが導入されると、ずっと大きなものになることが判明した。すなわち、人口の1%の平方根に相当する人数だけでも、社会の調和が高まり、生活の質の多様な尺度が改善する効果が観測されたのである。

現在、専門家により査読された9編の論文(14の研究からなる)が公表され、仮説とされているこの効果を裏付けている。

それ以前に行われた研究は、上級の瞑想プログラムがグループで行われた数週間から数カ月の期間が対象となっていたが、この直近の研究は数年間の期間にわたって継続されたので、研究者は長期的変化の可能性を研究する機会を与えられた。

厳密な統計分析

この研究の執筆者たちは、分析において重要になる統計的仮定の妥当性を立証するために一連の診断試験を用いたが、それらの試験では、結果に対する「分割傾向介入分析」(「分割時系列型分析」の一形式)が利用された。

また、研究者たちは、経済動向、受刑率、季節サイクル、人口動向、警察活動の戦略など、代替説として考えられる仮説は、観測された減少を説明するには不十分であることも検証した。

例えば、2007~2009年の厳しい不況の期間、暴力犯罪の発生率は、広く予想されていたような増加を示さず、逆に有意な減少を示した。犯罪と経済の関係に詳しい一流の専門家によれば、これは、第二次世界大戦後の大きな不況の期間に犯罪率が増加しなかった初めての事例だという。

NBCニュースでは「失業率が上がったのに犯罪が減少。何が起きている?」(2012年1月3日付)と報じられた。その前年にはニューヨーク・タイムズも「重大犯罪の着実な減少に専門家が当惑」(2011年5月23日付)という同様の記事を掲載した。最初にこのニュースを報道したのはワシントンポストであり、2010年5月25日に「アメリカの暴力犯罪が減少傾向」という記事が掲載された。

犯罪予防に対する重要な影響

「現在では、超越瞑想とTMシディプログラムを実践する大規模なグループと、社会における暴力の減少との間にはきわめて重要な関係があることを示す研究がいくつも発表されています。それを考慮すれば、この研究結果が犯罪予防と密接に関係していることは明らかです」と、ディルベック博士は語った。

2007~2010年の期間に集まったグループは、現在は若干少なくなっている。ディルベック博士は、各国の政府がこのようなグループを長期間維持できるようにグループの存立を支援するようになれば、各国間の敵意が減少し調和が促進される目覚ましい影響が生み出される可能性があると示唆した。実際、いくつかの国ではすでに民間団体がこのようなグループを創設しており、政府から受ける援助が増えてきているのである。

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社会的暴力と集合意識:アメリカの殺人および都市部の暴力犯罪の発生率の減少;マイケル・C・ディルベック、ケネス・L・キャバノー;マハリシ経営大学科学・技術・公共政策研究所;DOI: 10.1177/2158244016637891

Source:Can group meditation prevent violent crime? Surprisingly, the data suggests yes: New study
by Eurekalert.org

  

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