ハーバード大の教授が教える「幸福と成功の関係」 ー 幸福な人は成功する

サルマン

幸せであることが成功を得る秘訣、というのは、昔から言われてきたことだね。

えつこ

この研究者も、脳は幸せを感じると脳機能が高まり、成功するようになると言っています。

サルマン

その方法の一つに瞑想をあげておる。

えつこ

それで瞑想も、古くから伝えられてきたわけ?

成功の秘訣は、幸福であるということ

幸せな人間が成功する

多くの人が「幸せになりたい」と願い、「成功したら幸せになれる」と思っています。しかし、ハーバード大学でポジティブ心理学を教えているショーン・エイカー氏は、人間は成功によって幸せになるのではなく、幸せな人間が成功すると説いています。

ポジティブな脳になると成功する

「ほとんどの企業や学校で考えられている成功の法則は、「一生懸命がんばれば成功できる」「成功すれば幸せになれる」というものです。しかし、努力して結果を出した人は、さらに高い目標を設定し、成功と幸せを先送りしてしまう傾向があります。幸せが成功の向こう側にあるとしたら、脳はいつまでも幸せにたどり着くことができません。

しかし、私たちの脳はそれとは逆の順に働くのです。脳は幸せを感じると、ずっと良く機能するようになります。実際に、ポジティブな状態の脳は、ネガティブな状態の脳より31%生産性が高くなり、販売では37%成績が上がることがわかっています。もし現状をポジティブにとらえることができれば、私たちの脳は、より熱心に、速く、知的に働き、その結果として、より成功するようになるのです。」

──TED「幸福と成功の意外な関係」より

ポジティブな脳になるには瞑想が効果的

では、現状をポジティブにとらえ、私たちの脳を幸せにするには、どうしたらよいのでしょうか。ショーン・エイカー氏は、いくつかの方法を紹介していますが、その一つが瞑想です。瞑想すると心が落ち着いて、幸福度が高まることが科学的研究によっても確かめられています。

瞑想は、幸福感をもたらす直接的な方法ー幸福ホルモンの増加

ストレスは、脳の正常な機能を阻害し、とりわけ「幸福ホルモン」と呼ばれるセロトニンを減少させます。セロトニンが減少すると、内面の幸福感が減少するだけでなく、偏頭痛、睡眠障害、不安、怒りの爆発、アルツハイマー病、摂食障害、依存症なども起こりやすくなります。

BUJATTI, M., and RIEDERER, P. Serotonin, noradrenaline, dopamine metabolites in Transcendental Meditation technique. Journal of Neural Transmission 39: 257–267,1976

深い瞑想の体験は、体に備わる治癒力を目覚めさせることで、脳の正常な機能を徐々に取り戻していきます。 ある研究結果では、超越瞑想の実践中にセロトニンの産生量が増えることが確認されました。さらに超越瞑想の規則的な実践を続けていくと、1日を通じてセロトニンの産生量が増えるということが明らかになりました。

瞑想で、私たちの内側の幸福を体験する

ヒップホップ界を代表する実業家ラッセル・シモンズは、私たちの内側には幸福の領域があり、それを体験するための方法が瞑想であると話しています。

「成功とは、私たちの内側にある幸福の領域に触れることにかかっています。瞑想して、内面の幸福を体験することができれば、今の状態でいいんだ、すべてがうまくいっている、と思えるようになります。……すべてを前向きにとらえて、やってくるチャンスをうまくつかむことができるのです。」

朝起きたときに瞑想して、幸せな気持ちで1日を始めれば、よいことを引き寄せて、よい循環が起ってきます。反対に、朝起きたときに気持ちがすっきりせず、世の中はなんて悲惨な状況だろうという思いで1日を始めれば、よくないことを引き寄せて、悪循環が起こってしまう……。瞑想して、よい循環のなかで生きることで、現状をポジティブにとらえ、成功や幸運を手にすることができるのです。

えつこ

瞑想によって、ポジティブで幸福な状態から活動を始めることが成功の鍵ということね。

ラッセル・シモンズが子供たちに超越瞑想について語る

ラッセル・シモンズ(音楽プロデューサー) USAトゥデイ紙で「過去25年間で最も影響力のあった25人」の一人に選ばれた彼の革新的なビジョンは、アメリカの音楽、ファッション、経営、TV、映画に多大な影響を与えている。