情熱と喜びをもって歌う──ブレンダ・ブーザー

オペラ・スターになるには、どのようなスキルが必要だろうか? 厳しい訓練、演技力、精神力、集中力、そして、イタリア語、ドイツ語、フランス語、ロシア語などの絶え間ない勉強。3オクターブを歌う声のトレーニングは言うまでもなく、マイクを使わずに90人以上のオーケストラを従えて、4,000人収容のホールの一番後ろにまで、声が届かなくてはならない。

ブレンダ・ブーザーは、ニューヨークのメトロポリタン・オペラのソリストとして14シーズンを過ごした。パリ・オペラ、ロンドンのコベントガーデン、シカゴのリリック・オペラ、サンフランシスコ・オペラ、フィレンツェのテアトロ・コムナーレ、ドイツのフランクフルト・オペラ・ハウス、そしてヒューストン・グランド・オペラなどのような、世界で最も権威あるオペラ・カンパニーと共演してきた。

ブーザーは、マーサ・グレアムの下でダンスを学び、キャサリン・ヘプバーン及びアクターズ・スタジオのハーバート・バーゴフに演技を学んだ。彼女は、ジョニー・カーソンと共にトゥナイト・ショー、デイヴィッド・レターマンと共にレイト・ナイト、そしてABC放送のワイド・ワールド・オヴ・エンターテイメントに出演した。

現在、彼女は、歌い、演じる他に、夫でピアニスト、作曲家、オルガン奏者であるフォード・レイラーステッドと共に、ニューヨーク市ウェストチェスター、ノースカロライナ州ブーンで学生達に声楽を教えている。彼女は最近国内で150ものリサイタルを行った。

ここでは、ブレンダ・ブーザーが、音楽と瞑想中の超越について語っている。

──オペラに興味を持ったのはどうしてですか?

ブレンダ:オペラが私に興味を持った、という方が正しいでしょう。私は変わった声を持って生まれました。その声は贈り物だと思います。5歳の時に、私は人形に向かって歌っていました。それを見た祖母は、この子は大きくなったらオペラ歌手になるだろう、と言ったのです。10歳の時には、メノッティの「アマールと夜の訪問者」に出演しました。15歳になった時、私の声はもう成熟していましたので、本格的な声楽の訓練を始めました。

──どのような経験があなたを成長させてくれましたか?

ブレンダ:私の母は、いつも家でクラシック音楽を奏でていました。父と母は二人とも美しい声で歌っていました。父はバッハの合唱曲の視唱をするのが好きでした。母はニューヨークのコートアクア・オペラ祭で歌っていました。お皿を洗っている時も、車で遠くに旅行する時もいつも私達家族は合唱していました。

5歳で、正式なバレエのレッスンを始めて、私は規律ということを学びました。母は、家のスタジオでダンス、演劇、創作ダンスを教えていましたので、私は、そのようなプロフェッショナルな環境の中にいたのです。父は、メソジストの牧師であり、ジョージア州アトランタのエモリー大学で宗教学の教授でもありました。南部の多くの家庭のように、教会は私達の生活の中心でした。7歳の時から、私は毎週、日曜学校でソロで歌っていました。このように、音楽と魂が私の成長の土台になっているのです。

──あなたの歌は、喜びに満ち溢れていますね。歌っている時に何か内側の体験があるのですか?

ブレンダ:最初の記憶では、4歳の時、マットレスの上で飛び跳ねながら、「ジョニー・アップルシード」を、心臓の奥底から肺のてっぺんまで使って歌いました。それは全く枠のない気持ちでした。飛んで行けるように感じました。

オペラ歌手は、身体中に自由に息をめぐらせることが出来ます。音と表現のために身体の中に力を共鳴させなければなりません。重力の定義のような、それは完璧に濃縮された喜びにあふれた意識の最も深い状態のようなものです。マイクを使わずに、そのような音を作り出す時は、自分の内側深くに接触しています。それはまるで瞑想をしているかのようです。そこには、外側のエネルギーや力などはありません。そこにはただ、自分自身と、内側から必要なもの全てを引き出す能力があるだけです。それは、自然と自然界の力との無限の交わりなのです。

発声は、最初に息を吸って始まり、最後に息を吐いて終わります。呼吸は生命の力です。歌手は、呼吸に乗って歌い、呼吸で歌を届けます。息を吸い、息を吐く時、音は生命力で満たされ、言葉と詩で満たされます。

──メゾソプラノの歌手であることの一番良い点は何ですか?

ブレンダ:メゾとは「中間」という意味です。ですからメゾソプラノ歌手は、高い声低い声の両方で歌わなくてはなりません。ということは、カルメンのような女性のパートを歌ったり、声のタイプにあった男性のパートを歌ったりする、ということです。

1979年、ニューヨーク市のナショナル・メトロポリタン・オペラ・コンテストの最終候補に残った後、私はジェームズ・レヴァイン師のオーディションを受け、ヘンゼルとグレーテルのヘンゼル役として、メトロポリタン・オペラに出演しました。「オクタヴィアン」は、私の一番好きな役の一つです。ダイ・ローゼンカバリアの中のハンサムな若きプリンスの役、これもメトロポリタン・オペラで演じました。この役柄を演じるには、男性の振舞いを身につけなくてはなりません。男性がどのように歩くか、どのように動くか、などです。これは女優にとって、全く新たな挑戦であり表現でした。

──TM(超越瞑想)を実践するようになったのは、いつ、どのようにしてですか?

ブレンダ:私はずっと精神的なものを探していました。私の父が言うところの「アングロ・サクソン、白人、クリスチャンのゲットー」で育った私は、形式上の神という概念を超えた何かがあるに違いない、と思っていました。私はそれを探し始め、22年間ヴェーダの知識を勉強しました。この勉強により、私にはその後の深遠な体験に対する準備が出来ていたと思います。

ノースカロライナのブーンにいる間、私はドレベン家と出会いました。彼らが私にマハリシとTMのテクニック、そしてマハリシの本「超越瞑想──存在の科学と生きる技術」を紹介してくれました。3年前、私は超越瞑想のテクニックを学び、マハリシが師であり、TMプログラムこそが、私が探してきた瞑想法であることに気づきました。

──超越瞑想のテクニックは、あなたの生活にどのような影響を与えましたか?

ブレンダ:表現者は、動じずに落ち着いていることが必要です。私は、多くの才能ある歌い手たちとジュリアード音楽院に通いましたが、その全員が歌手になっているわけではありません。表現者には、多大な要求が課されるのです。流行や批評に影響されない精神的な土台が必要なのです。そして自分の内側の探求をすることによってのみ、この土台を得ることができます。

TMの実践は、心を明晰にし、心を休ませることによって創造的知性をもたらします。私達は皆、生きる力を与えられています。それは大きな贈り物であると同時に責任でもあります。この具現化こそが、魂に超越をもたらすのです。

瞑想は、存在の中心を癒します。自分自身を癒します。私達は、光に満ち溢れた場所で癒されて戻ってきます。一日二回瞑想すれば、人生のあらゆる面が素晴らしい方法で変化するのを感じ始めるでしょう。より多くの情愛、より多くの寛容さ、より多くの愛です。

──オペラは文化にどのような貢献をしていると感じていますか?

ブレンダ:オペラは、ドラマ、歴史、オーケストラ、照明、衣装、生の歌声そして外国語の歌などを組み合わせた、ただ一つの芸術だと思っています。ユニークで歴史的で国際的な、素晴らしい芸術の形です。

世界中の人々にとって、音楽は共通のものだと思います。私はしばしば海外で、ロシア、ドイツ、イタリア、フランス、中国、日本の人達と公演を行いますが、芸術という大きな仕事を成し遂げるために、全員が一つの声を作り上げるのです。

音楽は、平和を作る手段であり、人々がどのように似かよっているか、どのように違っているかを知る手段でもあります。オペラは、地上に楽園をもたらすための美しい音楽を創る使節のようなものです。

──何か読者に伝えたいことはありますか?

ブレンダ:成長し、年を取るに従って、私は、人として深みを増したと感じます。ですから、知恵、無限、感謝ということに対して、より深い感情を持っています。私はそれを還元し、人々が自分自身の真実と内なる声を見つける手助けがしたいのです。私のアドバイスは、一日二回、超越し、地元のTMセンターを支援する、ということです。

原文・Enlightenment

  

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