パニック障害が消えてなくなった日

ティム・ペイジは長年、ワシントンポストの音楽評論家として活躍していた。1997年には、その明快で啓蒙的な批評が評価されてピューリッツァー賞を獲得した。ティムが最初に超越瞑想のことを聞いたのは60年代の初めであったが、実際に習って始めたのは1975年だった。

そのとき彼は21歳で、コネチカット州の小さな町の大学生だった。当時彼は、「とてもひどいパニック発作」に苦しんでいた。

その発作は、時には救急救命室に運び込まれるほどひどくて、そのたびに医師達は精神安定剤を静脈に注射して彼を落ち着かせた。彼はどこにいるときでも、ドアの近くに座らなければ安心できなかった。バスに乗るのは、ほんの数分間しか耐えられなかった。だから、大学生なのにどこへ行くにも母親に車で送ってもらわねばならず、恥ずかしい思いをしていた。不安が彼の体に影響を及ぼし、背中を丸めて歩き回るようになったため、いつも肩に力が入っていた。TM(超越瞑想)を習おうと決める前、彼は絶望感を感じていた。彼の母親も同様であった。母親はどんなに喜んで我が子のためにTMの受講料を支払ったことか。

しかし、もともと懐疑主義者だったティムは、TMの説明を聞いても何も魅力を感じなかった。「ばかげた話」としか思えなかった。最初のレッスンを受けたときにも、「僕にはあまり効果はなさそうだ」と思った。しかし、それは間違いだったことがすぐに分かった。彼は最初の瞑想の体験を次のように述べている。

「マントラを思い始めると肩が下がりました。瞑想を習う前はずっとひどい状態でした。不安がいっぱいで、僕はパニック発作の見本みたいな人間だったのです。マントラがかすかになって自然に心の中に入っていくようになった時でした。初めは信じられなかったのですが、ほんの1分か2分のうちに肩が下がっていたのです! 誰かが30分間手伝ってくれたとしても、そんなことは起こらなかったでしょう。でも、突然に、信じられないほど自然で安らぎに満ちた何かに入り込んだようで、本当に驚きました。」

彼は、2月のその日から次第にTMの効果が大きくなっていくのを体験した。彼にとって、それは「とても大きな変化」だった。

「私は母に車で大学への送り迎えをしてもらっていました。不安の発作がいつ起こるか心配で、あまり長い距離は歩けなかったからです。片道800メートルぐらいしかないのに、歩けるとは思えませんでした。それが、突然歩けるようになりました。

TMは、いろいろな恐ろしい状況の中で自分をリラックスさせる方法を教えてくれました。たった8カ月で、私は自分の影におびえているコネチカットの少年から、ニューヨークに一人で住んで地下鉄などの大都市の様々な混沌を相手にしている大学生に変わりました。必要な時にすぐに自分をリラッスクさせるのに、TMはたいへん役立ちました。実際に、地下鉄の中で瞑想を始めたことも何度かありました。そうすると、すぐにその場で落ち着くことができました。

最終的に、どんな状況でも自分をリラックスさせることができるようになりました。自分がどんな混沌の中にいても、それを通り抜けさせてくれる力のようなものに自分を合わせることができるようになりました。私はよく人に、1975年の2月1日は自分の二度目の誕生日だと言います。宗教的な意味でそう言うのではありません。その日に本当に生まれ変わったように感じるのです。」

ティムはいまでも一日二回のTMを続けている。ときには、地下鉄やタクシーの中といったような「たいへん奇妙な所」で瞑想することもある。一年に何回かは瞑想を抜かしてしまうこともあるが、一度も瞑想しないで一日が過ぎてしまうことはない。瞑想を抜かしてしまった日の夜は、いつもよりよく眠れないそうだ。今では、急な不安を静めるのに瞑想を利用することはなくなった。その必要がなくなったからだ。全体的な不安レベルが、自分で制御できる範囲にまで下がった。丸まっていた背中も、瞑想を始めてからは、もう丸まらなくなった。ティムは現在の瞑想の効果を次のように話した。

「瞑想は、自分からの休暇のようなものを与えてくれます。エゴイズムとか、自分を困らせるような様々なものがなくなります。その日がたいへん忙しくて誰かに向かって大声で叫んだり、仕事の締め切りが迫っていたりしても、一日の終わりに体験するとても自然なあの平安の中にそっと入っていく感じは、たいへん大きな助けになります。また、これはどういうわけか、自分自身を肯定する一つの方法にもなっています。」

ティムは現在、南カリフォルニア大学で音楽とジャーナリズムの教授をしている。彼は19冊の本を編集したり書いたりしているが、その中には最近書いた『パラレル・プレイ』という回顧録もある。

原文:「超越瞑想 癒しと変容」より

  

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