学級崩壊の原因はストレス。機能不全の学校に転機が訪れる

ヴィジテーション・ヴァレー中学は、サンフランシスコの最南の貧困地区にある。そこは、サンフランシスコの中でも最も危険で抑圧された地域の一つだ。

ジム・ダーキーは、一九九九年にヴィジテーション・ヴァレー中学の校長に任命された。ジムが翌日に出向いた学校は、「全く機能が損なわれたところ」だった。「何もうまくいっていなかったし、誰もそれを気にしていません。その一週間前には学校の近くで殺人事件がありました。私はゼロから出発しなければなりませんでした。」

ジムは、みんなに好かれる気さくな男だが、それでもヴィジテーションでは何年も奮闘しなければならなかった。しかし、やがて転機が訪れた。ある教育会議で、ジムは「静寂の時間」プログラムのことを知り、それを試してみることにした。

「静寂の時間」というのは、一日に二回、少なくとも十二分間ずつ、静かにしていることを求められる。超越瞑想を習って、その時間に超越瞑想をしたい生徒達はそうすることができるし、他の生徒達は座って静かに休んでいるか、あるいは、静かに読書をしていてもよい。

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ヴィジテーション・ヴァレー中学では、まず最初に六年生と七年生が静かな時間プログラムを始め、まだ始めていない八年生と比較することになった。違いはすぐに現れた。四カ月もたたないうちに、六年生と七年生では重大な校則違反をした生徒に課せられる二日以上の停学が四五%も減少した。しかし、八年生は例年のパターン通りに停学が増加したのだ。

プログラムの一環として、ジムと教員達も超越瞑想を学んだが、教員達にも興味深い変化が見られた。問題の多い学校では、教員達の間に燃え尽き症候群がよく見られ、彼らは平日にもよく休みをとっていた。ところが、超越瞑想を始めると教員達は急に休みを取らなくなったのだ。

ジム自身も超越瞑想を始めてから、血圧が下がり、血糖値にも劇的な改善が見られた。かかりつけの医師に「何かやっているのですか?」と聞かれ、「超越瞑想を始めた」と答えると、医師は「続けてください」と言った。

「静寂の時間」が始まってから、ある父親がジムにこう尋ねた。「息子を見ていて気付いたんだが、学校から帰ってきて弟を殴らなくなった。息子に何を教えたのかね?」。ジムは答えた。「自分をコントロールする仕方を教えています」。別の保護者からはこんな電話があった。「うちの子供達にはたいへんよい効果が表れています。私にもやり方を教えてもらえませんか?」

ヴィジテーション・ヴァレーは「教員にとって困難な学校」として折り紙付きであった。そこに勤務しようという勇敢な教師には特別手当が付いた。それにも関わらず、教員の転出率は高かった。しかし、「静寂の時間」が始まった後の二〇〇八年から二〇一〇年の間には、転出した教師は一人もいなかった。そして、ヴィジテーション・ヴァレーは「教員にとって困難な学校」のリストから外された。ジム・ダーキーはこの達成を認められて、二〇〇八年の「全米で最も優れた中学校長」に選ばれた。この名誉ある賞は、全米中等学校校長会によって毎年与えられるものである。

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ヴィジテーション・ヴァレー中学のジム・ダーキー校長

こうした結果を見て、サンフランシスコの別の中学、エレヴェット校でも、二〇〇八年の秋から「静寂の時間」プログラムが始まった。この二つの学校の現在までの結果を分析したところ、次のような発見があった。

生徒達の喧嘩や停学が減っただけでなく、毎日の出席数が増えた。また、成績評価値(GPA)の点数は、どちらの学校でも四年連続して下がり続けていたが、静寂の時間を導入した年にはどちらの学校でも上がり、学校関係者は大いに喜んだ(最高4.0点のところ、エヴェレットでは0.2、ヴィジテーションでは0.3の増加)。

また、生徒達の心の健康度も大幅に向上した。標準的なテストで評価したところ、不安やうつの減少、自分を大切に思う気持ちの向上が見られた。多くの生徒達は、こうした心理的な改善は超越瞑想の効果だと認めている。

教員達の間にも効果が見られた。ヴィジテーション・ヴァレーでは、「静寂の時間」の二年目には病欠の日数が三〇%減少した。標準的なテストでは、どちらの学校でも、ストレスの減少、睡眠の改善、思考の明晰さの増大が見られた。ある教員は、日曜日の夜に憂うつにならなくなったと言い、それから気取らずにこう付け加えた。「今でもむかっとすることはありますが、その回数は少なくなりました」。別の教員は、感覚が以前よりも鮮明になり、ストレスの多い出来事から速く回復できるようになったという。このプログラムのおかげで体重が七キロ減って、洋服のサイズを二つ下げられたという女性教員もいた。

サンフランシスコの二つの中学校で実験的に行われた「静寂の時間」プログラムは、あらゆる面から見て成功だったと言えるだろう。研究者達は調査の一環としてサンフランシスコの教育委員会の一つのグループに超越瞑想を教えている。これまでと同じ好ましい結果が得られたら、ベイエリアのあちこちの学校で「静寂の時間」プログラムが始まるかもしれない。

原文:「超越瞑想 癒しと変容」より

以下は、ジョージ・ルーカス教育財団が制作したヴィジテーション・ヴァレー中学の短編ドキュメンタリー

  

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