重罪犯人が刑務所で体験した癒しと変容

刑務所の受刑者に対する超越瞑想の効果は、どのようにして現れるのか? 一つの話がこの質問に答えてくれる。それは殺人犯パット・コラムとTM教師ジョージ・エリスの関係に関する話である。

コラムとエリスは、カリフォルニア州の重罪反刑務所フォルサムで初めて出あった。コラムは、カリフォルニアの刑務所に七年余り服役している間に、精神科医、心理学者、カウンセラーなど二十二人の指導を受け、グループカウンセリングやグループセラピーや個別のカウンセリングに何百時間も使っていた。彼は仮釈放の六カ月後に、強盗と情状酌量の余地のない第一級殺人を犯して再び有罪と宣告された。

コラムによると、自分は正常だと思ったことは人生で一度もないという。「孤独感や寂しさに圧倒されて、いつも自分の外側にそうした感情やそれに関連する苦痛を止めてくれる何かを求めていました。何でもよかったのです。」

彼はドラッグに頼るようになった。ドラッグやその他の気分がよくなるような物を買うお金を手に入れるために、必要なことは何でもやった。彼はいちばんの親友にこんなことを話したのを覚えている。「おれは自分のやりたいことをやるんだ。もし相手がそれを気に入らなければ、彼らはおれがやる前におれを殺すかもしれない。」そんな考え方で、彼は数人の警察官を襲い、銃で撃った。

罪を認めたために、死刑は免れて終身刑になり、サンクエンティンの重罪犯刑務所に送られた。その後、ドラッグや刑務所ギャングに関わり続けたので、さらに監視が厳しいフォルサムに移送された。そこでライバルのギャングの副隊長を処刑のようにして殺したので、二回目の終身刑の宣告された。しかし、彼はこの行為の責任を感じるどころか、「その経験の結果として起きた変化は、他人から受けた裏切りや欺きに対する怒りが度を越したものになっただけ」だったという。

最後に、コラムは刑務所の大学プログラムに参加した。エリスはそのプログラムの教師の一人だった。他の受刑者の生徒達と一緒に、コラムはよく教師達を脅してよい成績をもらっていた。エリスは小柄な男であったから、彼らはこの男を脅すのは簡単だろうと思った。しかし、エリスは脅しに動じることなく、ただ笑って授業を続けた。エリスが恐れを見せなかったので、コラムは彼を注意深く観察し始めた。「彼はただリラックスしているだけではないと分かりました。彼はエネルギーに溢れており、頭が明晰でした。そんな人には会ったことがありませんでした。」

コラムは、エリスの「秘密」であるTMを自分も学びたいと思うようになった。それで、エリスはTMに関する本をコラムに貸して読んでもらい、必要な料金を払ってもらった後でTMを教えた。しばらく規則的に瞑想を続けた後、コラムはドラッグをやめようと決心した。テストでは優秀な成績を取るようになった。規則違反もしなくなった。体重も十キロ増えた。「内側からこうしたよい変化が始まりました。それは有刺鉄線や銃を持った監視員など、外側からのコントロールではなかったのです。」

大きな転換点は、瞑想を始めてから六カ月目にやってきた。別の受刑者との間で困難な状況になったとき、コラムは攻撃しないことを選択したのだ。「その状況にただ反応するのではなく、自分が落ち着いてリラックスしていることに気付きました。頭がはっきりしていて、様々な反応の選択肢があると分かりました。それで、いちばんよい選択肢を選びました。ただ微笑みを相手に返したのです。ジョージ・エリスが私や他の受刑者達にしていたように、私は他人のドラマには反応しませんでした。もし反応したらそのドラマを支持することになりますからね。」

コラムは自分の人生の過去と現在について深く考え始めた。「人生は公平でも不公平でもないと気付きました。人生は私自身が作ったものです。人生が嫌な醜い状態から変わったのではありません。私が嫌な醜い状態から変わったのです。」

コラムは大学プログラムを卒業して弁護士助手の資格を得た。断酒会などいくつかの自助努力グループにも参加した。そして、監視のあまり厳しくない刑務所に移送された後に、ついに釈放された。彼は恋に落ち、結婚し、その女性と一緒に何年も幸福に暮らしている。刑事事件を扱う弁護士の助手をして生計を立て、今では、寝室が四つある家に住んでおり、自分が中流階級の快適な生活ができているのに嬉しい驚きを感じている。よい時も悪い時も自分の家族のために自分が存在していることを特に嬉しく思う。

エリスは、彼が瞑想を教えた多くの受刑者達についてこう語る。「パット・コラムの経験は特別ではありません。それは、世界中の刑務所で何度も繰り返して起こっていることの一つの例にすぎないのです。」

原文:「超越瞑想 癒しと変容」より


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