ストレスは万病のもと──ストレスの悪影響についての新しい研究とその対処法

ストレスは万病のもと。ストレスの悪影響についての新しい研究によれば、ストレスは、身体の治癒能力を低め、脳を萎縮させ、染色体を変化させて、その影響は世代に渡るかも知れない。そのため、ストレスを洗い流すための効果的な方法を研究者は勧めている。

アマンダ・チャンがハフィントン・ポストに寄稿した最近の記事には、ストレスの影響に関する新たな研究結果が紹介されている。

1)ストレスは、身体の治癒能力を弱める
ウェーク・フォレスト大学の研究者が動物実験を行い、『ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション』に発表した最近の研究によると、癌患者がストレスにさらされていると、癌細胞に対する抗癌剤の効果が低下してしまう可能性がある。

そして、癌と診断されて治療を受けている期間や、癌を「攻撃している」期間には、患者の受けるストレスはきわめて大きなものになる。マイアミ大学の研究者は、ストレス管理を行えば病気の進行結果を改善できることに気づいた。

2)ストレスは、脳を萎縮させる
イェール大学で行われ、『生物学的精神医学』誌に発表された研究では、離婚や失業といったストレスの大きい出来事を経験すると、感情や生理機能に結びついている脳の領域の灰白質が縮小してしまい、実際に脳が萎縮する場合があることがわかった。これはきわめて深刻な事態である。なぜなら、そのような脳の灰白質の変化は、精神疾患を将来発症する前兆かもしれないからだ。

3)ストレスは、子供の早期老化の原因になる
いじめや虐待、激しい暴力にさらされている幼い子供は、テロメア(注:染色体の末端部分。細胞が分裂するたびに短くなる)が普通より短くなっている。それは彼らの加齢が通常より早まっている兆候であり、そのため彼らの脳細胞は早期に老化する可能性がある、と『分子精神医学』誌に発表された研究は示している。

4)ストレスは、遺伝子に悪影響を及ぼすかもしれない
ケンブリッジ大学で行われ、『ニューサイエンティスト』誌に発表された最近の研究によると、ストレスが個人の遺伝子に与えた悪影響は、世代から世代へと受け継がれるかもしれない。この研究結果は、ストレスなどの外部要因の影響で遺伝子に生じた特定の痕跡は、次の世代で消去されるだろうという従来の仮定をくつがえすものだ。

5)ストレスは、風邪を悪化させる
研究の結果、ストレスは免疫系に有害な影響を与えることがわかった。米国科学アカデミー紀要に掲載された最近のある研究は、ストレスが風邪を悪化させる可能性があることを示している。ストレスにさらされているとき、身体はコルチゾールをより多く生成するため、それが身体の炎症過程に悪影響を与えるのかもしれない、と研究者は説明している。

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幸いなことに、私たちの身体はストレスを除去するようできている。そのシステムを使うために必要なのことは、ただ休むことだ。しかし、週末にレクレーションを楽しんだり、ジムに通って汗を流したり、何もせずにごろごろしたりするだけでは、まったく不十分なのは明らかだ。

研究によれば、睡眠よりもさらに深く神経系を休ませる自然な方法がある。この深い休息を体験すると、身体は、蓄積されたストレスを効率よく除去することがわかっている。これまで超越瞑想の実践によって、ストレスを解消することで様々な効果が見られることが繰り返し研究によって確かめられてきた。

たとえば、米国の国立衛生研究所から資金提供を受けた研究では、20分間のTM実践中、被験者のコルチゾール(ストレスの主要指標になっているホルモン)濃度が有意に減少したことがわかった。

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この研究結果は、瞑想をしていない対照被験者が20分間座って閉眼休息した場合にはコルチゾール濃度に変化がなかったのに対して、TM実践中にはコルチゾール濃度が顕著に減少した以前の研究結果を再現するものであった(上図を参照)。またこの研究では、瞑想者たちがTMを規則的に実践した結果、自律神経の安定性が増大し、ストレス刺激に馴れるまでの時間が短縮され、さらに、ストレスの大きい作業をしているときの脳機能の効率性が高まったこともわかった。

最も印象的な結果を示した研究の一つは、カリフォルニア大学アービン校でfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて行われた研究であろう。この研究では、TM歴5か月程度の人々が、TMを始めたばかりの頃に比べて、ストレス刺激に対する反応性が50パーセント以上減少していることがわかった。

先ごろ改訂された『超越瞑想:マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの教えのエッセンス』という本の中で著者のジャック・フォーレムは、毎日の超越瞑想の実践を通して達成される成果において、ストレスの解消が果たしている役割は非常に重要であると指摘している。

「何十年も前、現在と同じくストレスは深刻な健康問題として認識されていた。マハリシはそのテーマで講演を行い、TMを実践すればストレスの影響を軽減できると提言した。ストレスとは、私たちの体と心が容易には対処できない経験のために身体と神経系に負担がかかった状態である、とマハリシは定義した。比較的軽いもの(大きな騒音、まぶしい光、驚き)であれ、極度に激しいもの(戦争、津波、身体的または性的な虐待)であれ、ストレスは私たちの中に深い痕跡を残してしまうが、十分な休息をとってそれを癒してやれば中和あるいは除去することができる。TMは、そのようなストレスの解消に必要な深い休息を与えることで身体組織を日一日と浄化するので、身体の機能が次第に健全になっていき、だんだんと大きな喜びが得られるようになる」

ジャックは、現代医学におけるストレスという概念の創始者であるハンス・セルブ医学博士の言葉を著書の中で引用している。セルブ博士はこの分野の先駆的な研究者であり、モントリオール大学の実験医療・手術研究所の前所長である。この研究所でセルブ博士は、ストレスに関する彼の研究に関連した1700の研究論文と15の専門文献を発表し、7冊の一般向け書籍を出版している。

「すでに行われた研究の結果から見れば、超越瞑想がもたらす生理学的影響は、身体がストレスに懸命に対応しているときの特徴として医学で特定された生理学的影響とは正反対のものである。… 超越瞑想とは、人間の中枢神経系をリラックスさせることにより、ストレスと上手に付き合っていけるようにする、つまり、ストレスで苦しまないようにするための方法であると言えるだろう」

そういうわけで、ベストセラー著者であるノーマン・ローゼンタール医師パム・ピーク医師のように、TMのテクニックを患者に処方する医師がますます増えてきている。また、TMを実践すればストレスが減るだけでなく、医療費支出が減少することを示す説得力のあるデータがあるので、高騰するコストを削減するために実績のあるアプローチを探し求めている民間企業や公営企業が、超越瞑想プログラムを企業の健康管理プログラムの中核として採用するようになるまでそれほど長くはかからないかもしれない。

原文・Linda Mainquist


超越瞑想の公式サイトはこちら

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