コンテストで優勝した学生ジャズピアニストにとって欠かせないもの

ケーラン・ディミックは、13才のときにライオネル・ハンプトン国際ジャズ・コンテスト年少部門で優勝した。人びとが驚いたことは、彼はコンテストの4カ月前まで、正式なピアノのレッスンを受けたことがなかったことだ。

年少部門で優勝したその2年後、ケーランは上級生部門でも優勝を果たした。17才までに、彼は多くの音楽学校から入学の誘いを受けていたが、3年前、アメリカでトップの音楽学校の一つであるマンハッタン音楽大学に入学した。あるビデオの中で、ケーランは、音楽を演奏するときの体験や、10才のときから行っている超越瞑想が、彼の演奏にとって欠かせないものであると語っている。

「瞑想して超越するとき、深い静寂と至福を体験します。瞑想することで、私たちが現実だと思っている状況から一歩下がって、物事をもっと全体的に見ることができます。」

「演奏というものは、そのときの気分に大きく左右されます。つまり、あらゆる事柄が演奏に影響を与えているということです。人はそれぞれ独自の個性をもっていて、その人が行うすべての行動に、その人の質が現れてきます。ですから、リラックスして落ち着いているときには、そうした質が演奏にも現れてくるのです。」

「瞑想を行い、十分に休息がとれているときには、何が起こったとしても、ストレスを感じることはありません。外側の出来事に、動揺することがなくなるからです。ですから、TMを学ぶことは、特に学生にとって非常に重要だと感じています。若い学生達は、たくさんの活動に関わっているので、深い休息をとることが本当に必要です。瞑想して深い休息をとれば、彼らの活動はより活発になり、より大きな至福を経験することができるからです。」

原文・DENNIS RAIMONDI