ポール・マッカートニーが受け取ったメッセージ「人生を楽しみなさい」

元ビートルズのポール・マッカートニーが以前、テレビのトークショーのなかで、マハリシとの再会について語ったことがあった。それはとても心温まる話だったので紹介したい。

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ポール・マッカートニーが「PBSトゥナイト」のチャーリ・ローズ・ショー(2001年6月11日)にゲスト出演し、55分間のインタビューで素晴らしいトークを行った。ポールは、私生活のこと、音楽人生で起こったさまざまな出来事、絵画や詩のこと、歌詞と詩を収めた新著『ブラックバード・シンギング』のことなど、数多くの事柄についてシンプルに語った。そこまで彼は、いくぶん抑え気味に話していた。

チャーリ・ローズ・ショーで彼が最後に受けた質問は、「今、あなたが人生で楽しみにしていることは何ですか?」というものだった。その質問への回答は、彼がこのショーで話した最も長い内容となった。

「人生、家族、そして創造的な努力を楽しむことだ」と、ポールは答えた。広い意味での『楽しみ(enjoy)』を強調した言葉だった。彼の話題は、すぐに瞑想とマハリシのことに移った。そして、瞑想がもたらす効果としての、冷静さと集中力の価値について語った。「瞑想によっていつでも、その状態に戻ることができる」。

ポールは60年代にインドでマハリシと一緒に過ごした体験が、どれほど素晴らしいものであったかを語った。「マハリシは本物だった。その時代の多くの導師は、どこへ行くにもロールス・ロイスに乗り、女優を侍らせていたが、マハリシはそんなことはまったくしなかった」。ビートルズがインドを離れる前に、ポールはマハリシから署名入りの本を受け取った。それは知恵(wisdom)の詰まった書物であることを、間接的な言葉でポールは表現した。

ポールは、マハリシが彼の本に署名した言葉が興味深かったと語った。マハリシが書いた言葉は、「至福意識を放ちなさい。楽しみなさい」だった。ポールは、人生を楽しむことがどれほど大切かについて話した後、18カ月前にオランダに旅行してマハリシに再会したときのことを思い出した。ビートルズが、この東洋の賢人を最後に訪ねてから、実に30年ぶりのことであった。

「いったいマハリシは30年もの間、何をし続けているのだろう。彼は今、何歳なのだろうか。あの当時、彼はすでに若者ではなかったはずだが……」不意にこんな考えが浮かんだと言う。「マハリシは今、80歳代らしい。彼が現在、その活動拠点にしているオランダに、僕らは会いに行ったんだ。マハリシは本当に素晴らしい。どうやら以前、彼がインドに帰った時、コミュニケーションが悪くなっていて、TM運動は下火気味だったらしい。そこで、マハリシはコミュニケーションに関して、たいへんなてこ入れをした。そして、現在、アムステルダムの近くに居を構え、52もの異なった中継点に向け、毎日、衛星放送し続けているんだ。失礼かもしれないけど、彼は80数歳なんだよ! なのに、まだロックンロールし続けているんだ」。

ポールは、そのとき、マハリシに会わせるため、娘のステラもいっしょに連れていった。ステラは、手にビデオカメラを持っていた。

「その4時間におよぶ会見の最後で、僕は言った。『マハリシ、娘がビデオを撮りたいというのですが、よろしいでしょうか?』。マハリシは笑って答えた。『もちろん、いいですとも』。そこで、娘はカメラを構えてマハリシに言った。『カメラに向かって、何かおっしゃっていただけますか? マハリシ』。そうしたらマハリシはこう言ったんだ。『楽しみなさい!』。なんとこの言葉は、30年前にマハリシが僕の本に書き込んでくれたのとまったく同じメッセージだったんだ。彼はとにかく首尾一貫してるんだよ。わかるかい? これは実際、本当に素晴らしいアドバイスなんだ。」

最後に、ポールはチャーリ・ローズ氏と大勢の聴衆に「30年たっても、マハリシは全く変わっていなかった」と嬉しげな声で語っていた。