いじめや不登校もなく、入学試験がないのに成績優秀なマハリシ・スクールとは?

文・アシュレイ・ディーンズ

ロッカーには錠がない。掲示板には「落とし主は申し出てください」という添え書きと一緒に5ドル紙幣がピンで留めてある。そんな学校を想像できるだろうか?

試しに中学三年生の教室に足を踏み入れてみよう。教室いっぱい、みな顔を輝かせて挨拶してくれる。生徒たちの頭ははっきりしていて、学習意欲に満ちている。あなたが何か質問すれば、生徒全員の手がさっと挙がるし、期待でくすくす笑っている。

教師は、一日の授業を始める前よりも終えた後の方がエネルギーが増していると言う。ある父兄は 「うちの子は金曜日になると週末は学校がないって文句を言うんですよ」と打ち明けた。

過去数年間でこの学校から全国平均の10倍ものナショナル・メリット奨学金の最終候補者(トップクラスの生徒に与えられるメリット奨学金選考に選ばれた優秀な生徒)が卒業し、卒業生の95パーセントが四年制大学に合格し、高校一年から三年生は教育開発共通テストで一貫して全国の上位1パーセントに入る成績を上げている。

しかも、驚くなかれ。この学校には入学試験がなく、さまざまな背景をもつ家庭から自由に入学できるのだ。それなのに生徒たちは創造的な知性を全身から溢れさせている。実際、生徒たちの知性、創造性、学業成績、指導力は年々成長し、さらにはリーダーシップや公民意識まで高まることが、多くの研究結果として公表されている。

この学校のトロフィーの陳列ケースには、学術、スピーチ、美術、創造的問題解決、スポーツの各分野で獲得した、州・全国・国際の競技会のトロフィーが所狭しと並べられている。たとえば、各学校から最も優秀で才能豊かな生徒が出場して創造的な問題解決を競うコンテストでは、この学校の生徒たちは州の大会において一番多く優勝している。国際大会でも決勝に3回進出し、上位10校に入賞した回数は世界で最も多い。

さらに驚くのは、生徒たちは一切プレッシャーを受けることなくこれらの実績を自然に達成していることだ。事実、生徒と教職員のストレスレベルはきわめて低く、その結果として、教職員の健康管理費は他校の半分以下になっている。

人種が違っていても、この学校では生徒たちの協調性が非常に高い。徒党を組んだり、イジメを起こしたりすることもない。教師たちは、過去10年間、喧嘩を止める必要は一切なかったと明言している。

生徒たちは見るからに幸福そうであり、教師に対して深い敬意を示している。認定機関のメンバーは、三日間の視察中、生徒同士の間でも、教師と生徒の間でも、とげとげしい言葉が飛び交うのを一度も耳にしなかったと語っている。

こんな学校が実在するのか?

それは夢のような話だと思われるかも知れない。このような学校が本当に実在するのか? 答えはイエスである。幸運なことに、私が校長を勤めているのはまさにそんな学校なのだ。私たちが行っていることを実施すれば、どこの学校でもそれが簡単に実現される。

では、私たちの学校は何を行っているのか? それは実に簡単であり、生徒たちも心からそれを楽しんでいる。生徒たちは毎日短い時間、ゆったりと座り、マハリシの超越瞑想法を実践して、彼らの創造的潜在力を開発しているのだ。この努力の要らない精神的な技術によって、脳全体が機能するようになるため、知能は向上し、ストレスは解消され、社会的行動は改善されていく。

既存のカリキュラムに一日一時限を追加するだけで、どのような学校であろうと、教師、父兄、生徒たちの最高の願望を実現することが可能になる。これは実際的で実証済みのプログラムだ。それを追加しさえすれば、今日の教育に欠けているものが補われることになる。その補われるものとは、学校や社会を悩ませているあらゆる問題を効果的に解決するための新しい知識である。

■マハリシ・スクールの紹介

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