超越瞑想とマインドフルネスの違い

超越瞑想について長年研究してきたオームジョンソン博士がこちらのページで、瞑想に関する質問に答えている。彼が執筆した100以上の論文は、論文審査のある学術誌に掲載され、56カ国以上の科学会議、政府機関、国連機関で発表された。

以下は、超越瞑想と他の瞑想との違いについての質問に対する博士の回答だ。
 

質問:私はニュースやインターネットでマインドフルネス瞑想について多くの記事を読みました。超越瞑想とマインドフルネスとはどう違うのでしょうか。

オームジョンソン博士:基本的に、すべての瞑想テクニックの目的は、幸福で、成功した、ストレスの少ない、より充実した人生を生きること、すなわち、自然を組織している知性とより親密になること、そして、夜ぐっすりと眠ることなのです!

科学者らは、実践の方法、心身に対する直接的影響、および日常生活に及ぼす結果の違いに基づいて、瞑想を三つに分類しています。これらの瞑想の分類は、集中法(Focused Attention)、観察法(open monitoring)、自動的な自己超越法(Automatic Self-Transcending)と呼ばれています。マインドフルネスには集中法と観察法の両方が含まれます。TM(超越瞑想)は、自動的な自己超越法※1 に分類されます。(下のチャートを参照)。

集中法(注意を集中させる方法)

その名称が示すとおり、集中法では、意識を一つの対象、思考、あるいは生理的プロセスに集中させる必要があります。たとえば、あるマインドフルネスのプログラムは、自分の吸う息の流れと吐く息の流れに意識を集中させることから始まります。この方法は、それを実践している間に心をより鋭く集中させる訓練することによって、瞑想から出てきて日常の活動に入ったときに、起こっていることに気づく能力、結びつきを維持する能力、今この瞬間を生きる能力が高まる、という考え方に基づいています。

観察法

観察法は、マインドフルであることのもう一つの側面に取り組みます。つまり、私たちの世界の感じ方に対してストレスが与える影響を管理する方法を学びます。私たちが世界で最も景色の美しい場所にいるとき、たとえばグランド・キャニオンで夕暮れの風景を眺めているとき、どのように感じるかは、誰もが経験で知っていますが、私たちが不安や憂うつや怒りを感じていると、そのような気分は私たちの経験を台無しにしてしまうかもしれません。生きる過程で私たちが身につけた反応パターンやストレスなどの厄介なものは、私たちの人生の経験の仕方を歪めたり、心をかき乱したりするので、実際に起こっていることに対してマインドフルな(現実をあるがままに知覚した)状態を保てなくなります。

観察法は、ストレスに対して感情的に反応しないように訓練することで私たちのストレスを管理しようとする瞑想法です。実践者は、眼を閉じて座っている間、次々と生じる想念を観察し、それらの想念に対して判断を下さない練習をします。たとえば、怒りの想念が生じた場合、平静を保ち、それについて中立であるように努めます。あるいは、「私にはこのような想いがあるが、それらの想いは私自身ではない」と心の中で考えます。こうしたテクニックは、眼を閉じていても、活動しているときでも実践でき、ストレスを管理するのに役立ちます。

超越瞑想 = 自動的な自己超越法

超越瞑想のテクニックは、ストレスに対処するためにそれとは異なるアプローチをとります。つまり、ストレスを管理しようとするのではなく、ストレスの生理的基盤を取り除くのです。マントラを努力せずに用いることで、自動的に心が落ち着いていき、生理が深く安らいだ状態になり、内なる目覚めを感じ、脳全体の同調度が高まります。この安らぎに満ちた鋭敏な状態は、目覚めている時、夢を見ている時、眠っている時の意識状態とは異なります。

TMに努力が要らない理由は、より大きな魅力へ自動的に引きつけられるという心の自然な傾向を利用しているからです。それは何を意味しているでしょうか? 私たちの心は、より興味深いもの、より美しいもの、より愛と調和に満ちているものに引きつけられるというのが、私たちの共通の経験です。心の活動のより静かで、より微妙なレベルは本質的により魅力的です。なぜなら、それらのレベルはより安定して、調和がとれているからです。そのためTMの実践中、心は自動的に内側へと引きつけられます。こうした理由から、TMの実践は自動的な自己超越法に分類されています。

身体の知性

私たちの人生の楽しみを制限するストレスは、過度のプレッシャーを経験したことに起因し、神経系に構造的または機能的な異常を生み出します。私たちが身に付けてしまった厄介な反応は、身体に蓄積されたこれらのストレスから構成されています。ストレスを一つずつ突き止めて取り除くのは、たとえ私たちがその方法を知っていたとしても──実のところ知らないのですが──事実上不可能なことです。

幸いなことに、身体の知性はそれをすることができます。科学的に表現すれば、この知性は、連結する無数の恒常性フィードバックループで構成され、それらのループは血圧、体温、血液Ph、インスリン濃度、組織障害、ホルモン濃度、その他多くの身体要素に生じたアンバランスを検出し、修正するのです。

私たちの人生の楽しみを制限するストレスは、過度のプレッシャーを経験したことに起因し、神経系に構造的または機能的な異常を生み出します。

アンバランスが検出されると、身体の自己修復メカニズムが自動的かつ無意識的に働きだし、身体組織のバランスを整えて恒常性および健康のより理想的な状態に戻します。私たちが病気になったとき、医師から他にもあれこれ指示を与えられるかもしれませんが、必ずといっていいほど言われるのは「もっと休息をとってください」ということです。休息をとることで、これらの自己治癒メカニズムがより効率的に働くようになるからです。

安らぎに満ちた鋭敏さがストレスの除去を助ける

TMを実践することで、私たちは、安らぎに満ちた機敏さのサイクルを、通常の目覚め、夢、眠りのサイクルに追加(置換ではなく)していきます。安らぎに満ちた機敏さは、これら三つの状態とは異なる生理状態であり、身体に備わる治癒力を補完します。神経生理学的に独特な特徴があるため、安らぎに満ちた機敏さの状態は、第四の意識状態──超越意識──を構成する要素の一つであるとされています。TM実践中に見られる脳波の同調度の高まりは、脳の皮質領域間の高度な接続性と協調の現れであり、それによって身体の自己治癒のプロセスが促進されると考えられます。

このような健康を促進する効果は健康保険統計により実証されています。2000人のTM実践者を被験者とした5年間の研究で、被験者はすべての疾患カテゴリで入院率が低く、平均して50パーセント少ない※2 という結果が示されました。また、被験者の入院日数は30パーセント少なく、この結果はTMの実践により通常の治癒のプロセスが促進したことを証明しています。


三種類の瞑想。(1)集中法と(2)観察法は心の活動的なレベルで作用し、ある程度の精神的努力を要するので、チャートの上部に位置しています。(3)超越瞑想のテクニックでは、心は努力することなく自発的により静寂で精妙なレベルに超越し、静寂な心、すなわち第四の意識状態である超越意識を体験します。

 
心理学的研究では、TMは不安を軽減させ※3,4 、抑うつ症※5 や敵意※6 が減少する最も効果的な瞑想法あるいはリラクセーション法であることが証明され、また他の研究では、TMを実践している被験者はより肯定的な視点で世界を把握していること※7 、TMは自己実現※8 に至るための最も効果的な手段であることが証明されています。

これらの研究結果が示唆しているのは、TMを実践する人々は、観察法の目的である感情的な反応の管理を努力せずに達成できるということです。そして、反応の迅速化や、知能、創造性、学業成績の向上といった変化が示すように、集中法の目的も努力せずに達成※9 できます。

活動において努力なしに成果を得る

すべての瞑想法の究極の目的は、私たちが生き生きとして世界を楽しめるようになること、生命を歪めるストレスの影響に妨げられずに、貴重な一瞬一瞬を充実して生きられるようになることです。さまざまな瞑想のアプローチは、それぞれ異なるメカニズムで作用し、それぞれ異なる面で効果を発揮します。

集中法と観察法は認知的作用に基づくテクニックであり、それによって実践者は達成しようとする目的の練習をすることができます。集中力を高めたいのであれば、集中することを練習します。ストレスを管理したいのであれば、観察法でその練習をします。

マインドフルネスのテクニックは、この両方のアプローチが含まれているので、レベルの異なった心の制御をする必要があります。その結果、多くの人々がそれはかなり大変な努力を要すると感じています。

それとは対照的に、TMのテクニックは努力なしに安らぎに満ちた機敏さの状態を生み出します。この状態になると身体はストレスの結果を内側から修復するので、瞑想を終えて活動を始めるとき、十分な休息がとれたのを感じ、脳の機能は高いレベルで統合されています。その結果、集中力が高まり、ストレスが減少するので、おのずから機敏にそして楽しく日々の生活を送ることができるようになります。

参考文献
1. Travis FT, Shear J. Focused attention, open monitoring and automatic self-transcending: Categories to organize meditations from Vedic, Buddhist and Chinese traditions. Consciousness and Cognition 2010;19(4):1110-1118.
2. Orme-Johnson DW. Medical care utilization and the Transcendental Meditation program. Psychosomatic Medicine 1987;49:493-507.
3. Eppley K, Abrams AI, Shear J. Differential effects of relaxation techniques on trait anxiety: A meta-analysis. Journal of Clinical Psychology 1989;45(6):957–974.
4. Orme-Johnson DW, Barnes VA. Effects of the Transcendental Meditation technique on trait anxiety: A meta-analysis of randomized controlled trials. Journal of Alternative and Complementary Medicine 2013;20(5):330-341.
5. Sheppard WD, Staggers F, Johns L. The effects of a stress management program in a high security government agency. Anxiety, Stress, and Coping 1997;10(4):341-350.
6. Abrams A, Siegel L. The Transcendental Meditation program and rehabilitation at Folsom State Prison: A cross-validation study. Criminal Justice and Behaviour 1978;5:3-20.
7. Gelderloos P, Goddard PHI, Ahlstrom HH, Jacoby R. Cognitive orientation towards positive values in advanced participants of the TM and TM-Sidhi programs. Perceptual Motor Skills 1987;64:1003-1012.
8. Alexander CN, Rainforth MV, Gelderloos P. Transcendental Meditation, Self-Actualization and Psychological Health: A Conceptual Overview and Statistical Meta-Analysis. Journal of Social Behavior and Personality 1991;6(5):189-247.
9. So KT, Orme-Johnson DW. Three randomized experiments on the holistic longitudinal effects of the Transcendental Meditation technique on cognition. Intelligence 2001;29(5):419-440.

Source:How Does TM Differ from Mindfulness? by Enjoy TMnews

  

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